同窓会の掲示板

同窓生の近況報告

今回ご紹介するのは、上田17回生・国文科卒業生の関谷智香さんとご家族の皆さんが経営されている旅館、「四季の湯宿 平野屋」です。

関谷智香さんと「四季の湯宿 平野屋」信州の名湯として名高い信州高山温泉郷山田温泉にあるこちらの旅館ですが、すでにご利用された同窓生もいらっしゃることと思います。

山懐に抱かれ、紅葉の名所としても知られる山田温泉のなかにあって、家庭的な心安らぐ旅館として旅人を温かくもてなしてくださる「平野屋」さん。今回平野屋さんの「日帰りコース」プランを体験しながら、関谷さんのお話を伺ってきました。


平野屋は、元は宿屋と米屋と酒屋を兼ねた形で代々受け継がれてきたのですが、曽祖父から父の代に変わるのを機に、旅館として店を整えました。私自身は卒業後旅行代理店で働いていたのですが、10年前に退職し、主人と共に旅館の跡を継ぎました。

取材に伺ったのは7月下旬。連日の猛暑に体も疲れを感じていた頃でした。須坂の町並みを抜け、決して急ではない上り坂を少し進んでいくと、眼下に千曲川のゆるやかな流れと市街地の喧騒を遠くに眺めることができます。その瞬間、夏の暑さからも日々の喧騒からも抜け出して、気持ちも軽くなり、これから向かう穏やかな温泉地へ思いを馳せることができました。

そのまま道を上っていき、緑の木々のトンネルを抜けると、ぱっと目に優美な赤い橋が飛び込んできます。松川渓谷にかかる高井橋です。紅葉の季節の高井橋の美しさは知られていますが、夏の松川渓谷がこれほどまでに美しいのかと驚きながら、目指す平野屋に到着しました。

お越しいただいたお客様は、家族のような気持ちでおもてなしをしています。ゆったりと過ごしていただきたいと思いますので、お部屋にご案内した後でお茶をお入れするためにお部屋に上がることはしませんし、お料理のご説明などにも伺うことはしません。しかし、旅館の中心のロビーに喫茶コーナーを置いておりまして、そちらでお客様とお話をさせていただく時間を大切にしています。


大湯のすぐ横にある平野屋。落ち着いた趣の入り口にちょこんと置かれたお嬢さんの自転車がとてもかわいらしく迎えてくれました。長女の優さんは小学1年生。 関谷智香さんと「四季の湯宿 平野屋」 ちょうど初めての夏休みに入ったばかりで、伺ったときには喫茶コーナーのミニキッチンで自由研究の「白玉だんご作り」を智香さんと一緒にしている最中でした。その様子をご主人様が発表資料用にカメラに収めていらっしゃいます。そんなご家族の和気あいあいとした雰囲気に、取材者もすっかり和んでしまい、ご家族の団欒の中に入ってお話させていただき、優さん手作りの白玉だんごまでいただいてしまいました。多分関谷さんが大切にされているのはこういった安らぎのある雰囲気の中でのおもてなしなのかな、と感じられるワンシーンでした。

従業員は家族のほかには板前さんとパートさんお一人です。お客様のお布団も家族で準備させていただきますし、家庭的な雰囲気がうちの持ち味です。一度来ていただけるとその雰囲気を気に入って、何度も来てくださるお客様が多いです。そんなお客様を大切にしていきたいと思っていますので、料金も開業以来ずっと変えずにきています。宿泊のほかにも日帰りもしていただけます。日帰りコースでは個室でゆっくり過ごしていただいて、温泉に入っていただいたり、昼や夜のお食事を楽しんでいただいたりしています。


ご案内いただいたお部屋からは松川渓谷を臨むことができ、川のせせらぎに真夏であることを忘れるようでした。お茶をいただきながらゆっくりした後、広間でお食事をいただきます。日帰りコースプランでこれほど素晴らしいお料理がいただけるなんて、と驚いてしまうほどのご馳走です。

関谷智香さんと「四季の湯宿 平野屋」 お料理には地元の食材も多く盛り込まれており、どれも優しい味わいのものばかり。窓の外に広がる緑の葉の光の中でいただくおいしいお食事に心から癒されました。

宿泊プランも季節ごとにご用意しています。夏にはほたる狩りにバスでご案内するプラン(7月のみ)や星空観測のプラン(9月初旬まで)をご用意しています。秋にはこのあたりは紅葉狩りで混み合うので、混み合う前の朝のうちに山田温泉全体でバスを出して、ご宿泊のお客様に紅葉をご覧いただけるようにしております。お楽しみいただけるようなプランを今後もご用意しながら、新しいお客様にもご利用いただけるような旅館にしていきたいと思っています。


食事の後は楽しみの温泉です。平野屋は「源泉湯宿を守る会・第46号認定」の源泉かけながし100%の温泉です。開湯210余年の由緒ある山田温泉のお湯を存分に楽しむことができます。 関谷智香さんと「四季の湯宿 平野屋」 お湯は最初熱めに感じますが、入るうちに体が慣れ、その温かさに体がほぐれるのが分かりました。真夏でも涼しい地域だからか、湯上りも汗ばむことなく、心地よく温泉の余韻に浸ることができました。

デジタルの世の中にあって、近頃はインターネットで予約をすると自動返信でお返事を差し上げる旅館も多いと聞きます。当旅館でもホームページを立ち上げており、ご予約もそちらからしていただけるようになっておりますが、ご予約いただいたお客様には、お返事の中に、今の季節は涼しいので一枚多めにお持ちください、といったメッセージを入れるなど、一つ一つ自分の言葉でお返事を差し上げることを大切にしています。また、電話でのご予約の際にはお声を聞いてお顔が思い浮かぶことも多くあります。旅行会社さんもJRしか入っていません。すべてお客さま一人一人を大切にしたいという思いからさせていただいていることです。


アナログかもしれませんが、家庭的な旅館であるからこそ、アナログな時間の中でゆったりと過ごしていただければと思っています。父たちの代から私たちの代へと変わっても、そんな気持ちを変わらず大切にして、また、この土地で生まれ育った人間としての思いを反映させながら、これからも多くのお客様をお迎えできたらと思っています。



最後に関谷さんの短大時代の思い出について教えていただきました。

在学中は鶏小屋がすぐ近くにある下宿で2年間を過ごしました。トイレもお風呂もキッチンも共同の中で過ごした下宿生活を通して自分自身強くなったなと思っています。学校の近くは何もなくて、お店もなくて、とにかくのんびりしていた記憶があります。以前短大のそばにお住まいのお客様がいらっしゃったときにその話をさせていただいたところ、とても喜んでいただけました。

恩師では中山渡先生が思い出の先生です。腕を組んで教壇に立っていらっしゃる姿が印象に残っています。矢羽勝幸先生とは高山村の一茶記念館の監修を先生がされた際にご宿泊いただいたことをご縁に、卒業後も交流を持たせていただく機会に恵まれました。矢羽先生には長くゼミの学生さんの合宿の際にご利用いただいてきました。これからも短大の頃培ったものを大切にしていきたいです。



関谷さんからのメッセージです。

ご利用いただく際に「上田女子短期大学同窓生です」とおっしゃっていただければサービスをさせていただきますので、ぜひお気軽にお声掛けください。お待ちしております。


取材を通して感じたことは、贅を尽くした旅館に泊まるのも良いけれど、家族と一緒に過ごすのであれば、こんな家庭的な温もりにあふれた旅館で過ごすほうがより寛いだ雰囲気でゆったりとできるな、ということでした。

関谷智香さんと「四季の湯宿 平野屋」 関谷さんが「一度来ていただくと気に入ってくださるお客様が多い」とおっしゃった理由が平野屋に伺ってみてとても良くわかるように思いました。優しい笑顔の関谷さんご家族を拝見していると、家族って素敵だなと改めて感じ、取材者自身もまた家族と一緒に来たいな、と思いました。


お忙しいなか快く取材に応じてくださった関谷さんとご家族の皆様に心より感謝を申し上げます。

ぜひ皆様も山田温泉の魅力を感じに、そしてゆったりとした時間を味わうために、平野屋を訪れてみてはいかがでしょうか。


「四季の湯宿 平野屋」 http://www.hiranoyaryokan.com/
〒382-0816 上高井郡高山村山田温泉
Tel 026-242-2811/Fax 026-242-2828
E-mail:yamadaonsen@hiranoyaryokan.com
客室10畳9室(全室洗面所・ウォシュレット完備) 収容人員60名様
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